カーボン抵抗と金属抵抗でエフェクターの音は変わる?

エフェクターの中身

こんにちは!

D.N.Effectsの長山です。

現在、4つのオリジナルの歪みペダルを販売しています。
全国4つの楽器店様でお取り扱い頂き、公式サイトでも製品の販売・レンタルをしています。

 

本日は自作エフェクターを作る時に必ずと言っていいほど使う抵抗についてです。

この抵抗の種類によっては音は変わるのでしょうか?

今回は抵抗による音の違いについて見ていきましょう!

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抵抗の種類

電子機器に使われる抵抗には大きく分けて2種類あります。

カーボン抵抗

抵抗の中でも最も安価性能も安定しているので、使用される機会が多いです。

決して安いから音が悪くなるという事でもなく、品質もメーカーにもよりますが安定はしています。

 

カーボン抵抗は一般的に±5%の誤差の間で作られます。

100KΩであれば95KΩから105KΩの間に収まるという訳です。

しかし、私の経験上ですが実際に計測すればもう少し誤差は少なく98KΩ~102KΩの間には大体収まっています。

1本1円以下で売っている抵抗もこれぐらいの誤差には収まります。

 

カーボン抵抗は温度で抵抗値も変化しますが、極端に寒かったり暑かったりしない限りその変化は微々たるものなので、オーディオ機器でその差を気にすることはないでしょう。

金属抵抗

いわゆるキンピと言われている抵抗です。

こちらはカーボン抵抗よりは高価ですが、それでも1本3円とかで安ければ買えますし沢山買えばもっと安くなります。

 

金属抵抗は一般的に±1%程で作られます。(ものによったらもっと低い誤差で作られているものもあります。)

100KΩであれば99KΩから101KΩの間に収まります。

 

温度変化ノイズに強いとされており、カーボン抵抗より特性や性能が良いです。

エフェクターに使用する時の使い分け

ではエフェクターの回路へ使用する時はどのような使い分けをすればいいのでしょうか?

金属抵抗を使用する箇所

金属抵抗は抵抗値の誤差が少ないので、誤差により音が変化してしまう可能性がある箇所に使います。

例えば、増幅回路の増幅度を決める箇所やイコライザー部分でアースに落としている箇所など抵抗値の変化に敏感な所に使用します。

しかし、テスターで抵抗値を図り回路上の指定の値が出ていればカーボン抵抗を使用しても問題はないでしょう。

 

金属抵抗はカーボン抵抗に比べてローノイズとされていますが、そのローノイズがどこまでエフェクターに影響しているのかという部分については微妙な所です。

D.N.Effectsの製品も金属抵抗とカーボン抵抗の使い分けは行っていますが、カーボン抵抗も最近では誤差が少ないものが多いので、無理に金属抵抗を使用する必要は無いでしょう。

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カーボン抵抗を使用する箇所

カーボン抵抗は金属抵抗を使用している所以外の箇所に使用しています。

なぜ、使用しているのかを答えるのは難しいですが金属抵抗である必要が無いというのが正直な所です。

 

全てカーボン抵抗でも金属抵抗でもそこまで音に大きな変化は無いですが、信号ラインには基本的にカーボン抵抗を昔から使っているので、使用しているだけです笑

抵抗の違いによる音の変化を次に書いていきます!

抵抗による音の変化はあるのか?

これは分からないが正直な答えです。

 

金属抵抗は一般的に硬い音とされていますが、金属抵抗を使用して音が硬いと思ったことはありませんし、カーボン抵抗を使用しているからといって温かい音と思ったこともありません。

もちろん、抵抗値の誤差や温度係数の違いはあるので、全く変化が無いと言えば嘘になりますがその変化を聞き取れる耳を持っている人は殆どいないと思います。

 

もし、音に変化が表れているのであればAとBのエフェクターで全体の抵抗値の誤差が単純に大きいからではないかと私は思います。

どちらが良いという概念も正直存在はしないので…

抵抗値が大きい1MΩとかを回路中で使用していれば、物によっては誤差も大きくなるので多少の変化は出るかもしれません。

 

なので、自作エフェクターを作る時に変に抵抗の種類とかを気にしなくても良いです。

安価な抵抗でも今は性能が上がっていますし、良い抵抗を使わなくても十分良いエフェクターを作ることは出来ます。

あくまで自己満足の世界

「この抵抗を使用すれば音が○○~」とよく言われますが、「ほんまに聞き取れてるか??」といつも疑問に思います。

特にエフェクターの歪みペダルとかは他の環境依存が大きくあるので、抵抗の種類ぐらいでは音の変化をお客さんは勿論のことバンドメンバーや自分ですら聞きとることは難しいと思います。

 

良い抵抗を使用している=音が良い

にはなりませんし、結局は好みの問題なので抵抗の種類は気にしなく良いです。

 

ただ、エフェクターを製品化するのであればある程度、抵抗値に安定性がある抵抗を選び個体差を少なくする必要もあるので、全く気にしなくていいものでもありません。

 

後は自己満足の世界です。

と言っても自己満足は非常に大切なことで部品の種類を変えて音に全く変化はなくても何となく良く音に聞こえたりもします笑

そこから音への探求心が生まれることもあるので、自作する時は色んな部品を試すのも全然ありです!

・D.N.Effects公式サイト

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