こんにちは!
D.N.Effectsの長山です。
先日、Twitterにて
凄い分かりますが、実際に良い物でも安く売る人がネットの発達によって多い時代になっています。
誰でも簡単に物を売れる時代になったからこそ、ある程度の価格競争は避けれないです。価格ではない所でも勝負することがこれからの時代、重要だと思います
価格で張り合うと物の価値を見失います。 https://t.co/0ey0o8RdSH— D.N.Effects (@DNEffects2016) October 22, 2019
このようなツイートをしました。
私もエフェクターと言われる楽器機材のハンドメイド品を販売しております。
今回はツイートでも少し書いた「ハンドメイド品の薄利多売」について私が思うことを書いていきたいと思います。
ハンドメイド品の単価と利益
楽器機材のみならず、世の中にはハンドメイド品と呼ばれる物は多数存在します。
定義は難しいですが、殆どの工程を人間の手で作られているものを差します。
その販売価格も人や売る物で変わってきますし、残す利益も人によって違います。
ハンドメイド品の原価
ハンドメイド品には勿論ですが、原価がかかってきます。
主に
・材料を取り寄せる際の送料
・電気代などの家事関連費
・複数人で作業している場合は人件費
・サイトやお店に置いている場合は委託手数料
など、人によってはかからない経費もあるかもしれませんが大体こんな感じでしょう。
販売価格から原価を引いた時に手元に残るのが粗利となります。
実際の純利益はもう少し低くなります。
ハンドメイド品の利益
ハンドメイド品の利益は販売する物や人によってバラバラです。
単価を上げて利益を多く残す人もいますし、利益は少なく薄利多売をする人もいます。
ハンドメイド品の場合は作る工程数が多ければそれなりの時間もかかるので、最終的な利益を製作時間で割り、時給換算するとめちゃくちゃ低いこともあります笑
物は良いのに価格が高いからもっと価格を下げて欲しいという声もたまに聞きますが、現実問題それが出来ないことの方が多いです。
原価を材料費だけと思っている人がいますが、それは違います。
原価は材料費だけでなく、先ほど紹介した事全てが原価になりその上に製作者の労働時間も乗ってきます。
(私もモノづくりをするまでは原価はほぼ材料費ぐらいと思っていました…笑)
オートメイションで作っている訳ではないので、製作できる時間も限られてきます。
なので、ハンドメイド品が高いのはごくごく当たり前のことなのです。
ハンドメイド品の薄利多売について
最近では、ハンドメイドなのに価格が異常に安い商品も存在します。
価格を限界まで下げて、量で勝負する売り方です。
ここが今回の本題となります。
薄利多売をすると量は売れる
私はD.N.Effectsとして活動する前にもエフェクターを売っていましたが、その時の売り方が薄利多売でした。
価格を相場より下げて売ると飛ぶように売れていきます。
しかし、手元に残る利益はかなり少なく、時給に換算すると300~500円とかでした笑
ある程度の品質も担保していたので、買い手にとっては良い物とだったと思います。
しかし、作り手はそれでずっと継続するのは精神的につらいです。
保証とか付けていると万が一何か故障や不備とかがあった場合、下手しマイナスになるかもしれません。
利益が全てでは無いですが、売る量で勝負するのはあまりオススメしません。
私はその時の経験があって、自分で物を売る難しさを知れたので良い学びにはなりました笑
今はやらないですが…
なぜ、安く物を売る人が増えたのか
これは絶対的にネットの発達が原因です。
誰でも簡単に物を売れる時代だからこそ、需要に対して供給が増えます。
そうなると売れない人が出てきます。
売れない人が売れるための手段として一番手っ取り早いのが相場より価格を下げることです。
勿論、買い手側が物を気に入らないと価格をどんなけ下げても売れないですが、気に入った商品や類似商品を買う時に基準になるのが価格です。
そうなると価格競争の波に飲み込まれてしまいます。
作り手がその値段で満足しているなら良いとは思いますが、苦しいなら価格は上げた方が良いです。
一度、価格を下げてしまうとその物は安く買えると認識されるので、後で価格を上げにくくなります。
なので売れないかもしれませんが、最初の価格設定を少し高めに設定した方が薄利多売を繰り返すより良いと思いますし、物が良ければ必ず買ってくれる人はいます。
せっかく良いものを作っているのに価格を下げて品質が下がったり、続けられなくなってしまったら勿体ないです。
良い物を沢山作って知名度を上げユーザー視点になる
販売価格を余裕のある値段に設定すれば、自分が作りたい物が作れますし、品質も高く設定することが可能になります。
価格を低く設定して売れやすさを重視し自分が思う商品が作れないより、自分が作りたい物に対して価格を設定する方が結果として良い商品が出来上がります。
物を売る以上、自分が商品に対して自信を持つのは当然だと思うので。
後は、そのブランドの知名度だと思います。
価格が高ければそれだけ売れにくくはなります。
しかし、そのブランドの知名度が高くなれば多くの人の目に届きますし口コミで広がると少しづつ売れてきます。
これが一番難しいですが…笑
SNSなどを利用すると良いかもしれません。
ユーザーの声を聞く
あとはユーザーの声も聞くことが重要です。
私も基本自分が良いと思えるものを作り販売をしていますが、やはりかなり癖の強いものが出来てしまいます。
音楽でも自分の好きな音楽をひたすらに追求している人ってめちゃくちゃ癖が強いですよね。
コアなファンは付くかもしれませんが、幅広い人に見てもらえるものではありません。
勿論、自分の個性を追求することは大事な事で見失ってはいけないのですが、ある程度ユーザーの声を聞いて物を作ることも重要です。
それで自分の個性が失われるような物が出来上がるのは私自身好きではないのでしたくはないですが、ユーザーの視点と自分の視点を上手く組み合わせることが重要だと思います。
これに私は最近気づきました笑
ユーザーの声に売れる商品のヒントが隠されていると思うので、そこを聞き逃さず既存の製品や次回作る予定の製品に組み込むことで、より良い製品が出来上がるでしょう。
まとめ
やはり自分で物を売るということは非常に難しいです。
売れない時は全く売れないですからね笑
でも、モノづくりや音楽が好きで今エフェクターを作っていますし、これかも購入して頂ける人が少しでもいるなら作っていきます。
販売価格も基本自分が買いたいと思える価格にしか設定はしないので、恐らくD.N.Effectsの製品は後にも先にも2万円前後の価格でしか出さないです。
価格競争をするより、自分が作った物に対して与えた価値とブランド力で勝負をする方がこれからの時代重要だと考えます。
【D.N.Effects 製品ページ】